FXトレードで重要な役割を果たす水平線。チャート上に引かれるこの線は、価格の動きを予測するための重要な指標となります。
本記事では、FXにおける水平線の基本的な概念から、正しい引き方、トレード手法、そして注意点までを詳しく解説します。
水平線とは

FXの水平線とは、チャート上に引かれる横長の線のことです。主にローソク足の高値と安値を水平に結んで引かれます。二本の線のうち、高値を結んだ線をレジスタンスライン、安値を結んだ線をサポートラインと呼びます。
水平線が重要視される理由は、世界中のトレーダーが同じチャートを見ているからです。多くのトレーダーが注目するチャートほど、水平線が機能しやすいと考えられています。
レジスタンスライン

レジスタンスラインは、一定期間の上値で価格の上昇に抵抗するラインとして引かれます。このラインが引かれる価格帯では、売り注文が入りやすいです。
ただし、買い圧力が強まると、レジスタンスラインを突破して上昇トレンドに移行することがあります。突破後は、先ほどのレジスタンスラインがサポートラインに転換することもあるので注意しましょう。
サポートライン

サポートラインは、一定期間の下値で価格の下落を支えるラインとして引かれます。このラインが引かれる価格帯では、買い注文が入りやすいです。
しかし、売り圧力が強まると、サポートラインを突破して下降トレンドに移行することがあります。突破後は、先ほどのサポートラインがレジスタンスラインに転換することもあるので注意しましょう。
水平線を使ったトレード手法
水平線を使ったトレード手法は、以下の通りです。
- 水平線での反発を狙う
- 水平線のブレイクを狙う
それぞれ解説します。
水平線での反発を狙う
FXチャートに描かれる水平線は、価格の反発を前提としたラインです。つまり、レジスタンスラインでは下方への、サポートラインでは上方への反発が期待できます。
そのためレジスタンスラインでは、反発を狙った売り注文を入れ、価格がサポートライン付近まで下落した時点で利確を狙います。一方、サポートラインでは、支持を狙った買い注文を入れ、価格がレジスタンスライン付近まで上昇した時点で利確するのが基本戦略です。
この手法は、特にレンジ相場と呼ばれる、一定の範囲内で価格が推移する相場で効果的に使うことができます。水平線という明確な基準があるため、エントリーポイントや利確ポイントが分かりやすいのが大きな特徴です。
ただし、水平線での反発を狙うトレードは、相場の流れを読み、適切なタイミングでエントリーすることが大切です。水平線に頼りすぎず、他の指標やファンダメンタルズ分析と組み合わせて使いましょう。
水平線のブレイクを狙う
前述の通りFXチャートの水平線は、基本的に価格の反発ポイントとして機能します。しかし、水平線がブレイク(突破)されることで、大きな価格変動が発生することもあります。
サポートラインのブレイクでは、価格の大幅な下落が予想されるため、売り注文が有効です。一方、レジスタンスラインのブレイクでは、価格の大幅な上昇が期待できるため、買い注文が狙えます。
ただし、ブレイクの瞬間を狙うのはハイリスクなトレード手法です。ダマシのブレイクに反応してしまうと、大きな損失を被る可能性もあります。そこでおすすめな手法が、ブレイク後の押し目を狙うことです。一旦価格がブレイクしてもすぐにエントリーせず、再び水平線付近まで戻ってきた時点でエントリーしましょう。
水平線のブレイクを狙うトレードは、大きな利益を得られる可能性がある反面、リスクも高いのが特徴です。レバレッジをかけすぎず、適切なリスク管理を行うことが重要です。
水平線の正しい引き方
水平線の正しい引き方は、以下の通りです。
- 反発回数が多い箇所に引く
- 水平線を引きすぎない
- キリの良い価格帯に引く
- ローソク足のヒゲも含める
それぞれ解説します。
反発回数が多い箇所に引く
水平線を引く際に最も重要なのは、価格の反発回数が多い箇所を選ぶことです。複数回の反発が見られるポイントは、多くのトレーダーが注目している可能性が高く、それだけ水平線が機能する確率も上がります。ただし、あまりにも古い時期の反発まで考慮に入れるのは、現在の相場状況と大きく異なる可能性があるため避けたほうがいいです。反発回数を重視する際は、適度に近い過去のデータを参考にすることが大切です。
水平線を引きすぎない
チャート上に水平線を引く際は、引きすぎないように注意が必要です。水平線を多用しすぎると、重要なサポートラインやレジスタンスラインが見えにくくなってしまうことがあるのです。
例えば、1時間足で引いた水平線と、日足で引いた水平線が近い場合、日足の水平線のほうが重要度が高い可能性があります。なぜなら水平線は、より長期的な時間軸で見た際に意味を持つラインだからです。そのため、水平線を引く際は、まず上位の時間軸から始め、徐々に下位の時間軸に移っていくことがおすすめです。その際、上位の時間軸で引いた水平線と重なる下位の水平線は、省略しましょう。チャートをシンプルに保つには、情報の取捨選択を判断を正しく行う必要があります。
キリの良い価格帯に引く
FXトレードでは、キリの良い価格帯が重要なポイントになる可能性があります。例えば、ドル円において、100円、105円、110円といった節目の価格は、多くのトレーダーが意識するポイントとなります。人間の心理的にキリの良い価格帯は、買い注文や売り注文が集中するため、サポートラインやレジスタンスラインとして機能しやすいです。したがって、水平線を引く際は、こうしたキリの良い価格帯を意識することが大切です。ただし、キリの良い価格帯だからといって、必ずしも水平線が機能するとは限りません。あくまでも、水平線を引く際の参考として考え、他の要素(反発回数など)も合わせて分析するようにしましょう。
ローソク足のヒゲも含める
水平線を引く際は、ローソク足の実体部分だけでなく、ヒゲの部分も入れることが重要です。ローソク足のヒゲは、その時間軸における最高値と最安値を示しており、多くのトレーダーが注目するポイントとなります。特に、海外のトレーダーの中には、ローソク足ではなくバーチャートを使用している人もいます。バーチャートには、ローソク足のヒゲに当たる部分が含まれています。したがって、水平線を引く際は、ローソク足のヒゲを含めることで、より多くのトレーダーが意識するポイントを捉えることができます。
水平線を使用するメリット
水平線を使用するメリットは以下の通りです。
- 初心者でも活用しやすい
- レンジ相場で効果を発揮する
- 世界中のトレーダーが意識するポイントを視覚化できる
それぞれ解説します。
初心者でも活用しやすい
水平線は、チャート上に引くラインとしては最もシンプルで理解しやすいツールの一つです。ローソク足の高値と安値を結ぶだけで、サポートラインとレジスタンスラインを視覚化できます。これにより、テクニカル分析を始めたばかりの初心者でも、比較的簡単に水平線を活用したトレードを開始できます。他の複雑な指標と比べて、水平線は直感的に理解しやすく、チャートを読み解く上での基礎的なスキルを身につけることができます。また、シンプルであるがゆえに、相場の状況を素早く判断できるというメリットもあります。
レンジ相場で効果を発揮する
水平線は、特にレンジ相場で効果的に使用できます。レンジ相場とは、価格が一定の範囲内で上下に揺れ動く相場状況のことです。この際、価格は上値と下値で反発を繰り返すことが多く、水平線を活用することで、これらの反発ポイントを的確に捉えることができます。またレンジ相場では、トレンドフォロー型の手法が機能しにくいですが、水平線を用いたトレード手法は、こうした相場環境下でも有効です。
世界中のトレーダーが意識するポイントを視覚化できる
水平線が効果的に機能する理由の一つは、世界中のトレーダーが同じポイントを意識しているからです。そして、多くのトレーダーが同じ水平線を意識することで、そのラインでの反発やブレイクが実際に起こりやすくなります。水平線を活用することで、こうしたトレーダーの心理的なポイントを視覚化し、相場の動きを分析できるというのがメリットです。
水平線を使用するデメリット
水平線を使用するデメリットは以下の通りです。
- 相場の状況によっては機能しない
- ダマシが発生するリスクがある
それぞれ解説します。
相場の状況によっては機能しない
水平線は、相場の状況によっては期待通りに機能しない場合があります。例えば、強いトレンドが発生している際は、水平線でのサポートやレジスタンスが無視されて、価格が一気に上昇または下落することがあります。
また、重要なイベントや経済指標の発表などを受けて、相場が大きく動いた場合も、水平線の機能は低下します。こうした状況では、水平線に頼りすぎると、かえって的確な判断ができなくなる可能性があります。そのため、水平線を使用する際は、相場の全体的な流れを把握し、必要に応じて他の指標や分析手法を組み合わせることが重要です。
ダマシが発生するリスクがある
「水平線のブレイクを狙う」の項目でも解説しましたが、水平線を突破したように見えて、実際には逆方向に価格が動くことがあります。特に、水平線のブレイク時には、このダマシが発生しやすいです。
水平線を頼りにトレードを行う際は、このダマシに引っかかるリスクを常に意識しておきましょう。ダマシを回避するには、水平線のブレイクを確認した後、すぐにエントリーするのではなく、その後の価格の動きを観察することが大切です。また、損切りラインを適切に設定し、万が一ダマシに引っかかった場合でも、損失を最小限に抑えられるようにしておくことが重要です。
水平線を使う際の注意点
水平線を使う際の注意点は以下の通りです。
- ブレイクで機能が変わる
- ブレイク後のトレンド発生は確実ではない
それぞれ解説します。
ブレイクで機能が変わる
水平線がブレイクした場合、その水平線の機能が変化する可能性があります。
サポートラインとして機能していた水平線を価格が下抜けした場合、そのラインは今度レジスタンスラインとして機能する可能性が高くなります。つまり、買い注文が入りやすかった価格帯が、今度は売り注文が入りやすい価格帯に変化するということです。
これは、ブレイク後に価格が再びその水平線に戻ってきた際に、多くのトレーダーがそのラインを上値抵抗として意識するためです。同様に、レジスタンスラインを上抜けた場合は、今度はそのラインがサポートラインとして機能する可能性があります。したがって、水平線のブレイクを確認した際は、機能の変化を意識し、トレード戦略を調整することが重要です。
ブレイク後のトレンド発生は確実ではない
水平線のブレイクは、トレンドの発生を予測する重要なシグナルですが、必ずしもブレイク後にトレンドが発生するとは限らないので注意しましょう。
レンジ相場で水平線のブレイクが起こった場合、次の価格帯で再びレンジ相場に突入する可能性もあります。これは、ブレイクが十分な勢いを伴っていなかった場合や、ブレイク後の価格の動きが弱い場合に起こりやすい現象です。
したがって、水平線のブレイクを確認した際は、トレンドの発生を期待するだけでなく、慎重にその後の価格の動きを確認することが重要です。ブレイク後の価格の推移を分析し、トレンドの発生を確信した場合にのみエントリーすることがおすすめです。また、ブレイクが失敗に終わり、価格が再びレンジ相場に戻った場合でも、柔軟に戦略を切り替えることが大切です。
まとめ
本記事では、水平線の正しい引き方や水平線についての概要を解説しました。
水平線の正しい引き方は、以下の通りです。改めて確認しましょう。
- 反発回数が多い箇所に引く
- 水平線を引きすぎない
- キリの良い価格帯に引く
- ローソク足のヒゲも含める
FXトレードにおける水平線は、適切に引くことができれば、価格の動きを予測する上で非常に有効な指標となります。サポートラインとレジスタンスラインの概念を理解し、反発とブレイクの両方を狙ったトレードを行いましょう。
これからFXを始めてみたい方へ
これからFXを始めてみたい方は、どの業者を使うか迷うかもしれません。
結論を先に言うと、日本人ユーザーが最も多い「XM(エックスエム)」を推奨します。
XMは、全てのトレーダーにおすすめの業者ですが、以下に当てはまる方には特におすすめ!
- FXが全くの未経験でまずは安心して始めたい方
- まずは入金せずにボーナスだけでトレードしてみたい方
- 少資金(1万〜5万程度)でFXに取り組んでみたい方
使いやすさはもちろん、口座開設から全て日本語で完結できるので、便利だし安心感があります。
とりあえず、新規口座開設で13,000円のボーナスがもらえるので、あまり深く考えるより、まずは試して自分で体験するのが一番です!